2023年11月26日(日)の朝に血尿が出て
12月2日(土)に尿検査でストルバイトの結晶が検出されて
2週間、抗生剤とストルバイトの結晶を溶かす薬をのんでいました。
12月16日(土)に再度尿検査をしたらストラバイトの結晶は検出されませんでした。
正直なところ、飼い主としてはホッとした・・・ひとまず安心しました。
ストラバイトの治療をするうえで、薬をのむ、療法食に切り替える、水分をとっておしっこをすることが大切ですが、この2週間我が家は薬をのまない、療法食を食べない、水をのまない・・・と、一時期は「一体どうしたら・・・」と絶望すら感じていました。
愛犬のこととなると全て完璧にこなしたいという思いはあるけれど、実行するのは飼い主ではなく愛犬・・・この2週間は「できることはする」を目標に過ごしてきました。
犬が薬をのまない
愛犬が薬を処方されるということは、当たり前ですが、愛犬は薬をのまなければいけない状態ということです。
すんなり薬をのむ犬ならいいけれど、飼い主として困るのは「のまなければいけない薬をのまない」ことです。
犬は「薬をのまなければいけない」ということが理解できません。
そのため、薬を拒否する犬は「断固拒否」なのです。
我が家もそうでした。
無味無臭の薬であれば、大好きなミルク寒天やりんごに混ぜると食べてくれます。
しかし、今回処方されている抗生剤とストルバイトを溶かす薬は、飼い主の私でも分かるくらいにおいがありました。
当然、ふぅは「いつもの寒天じゃない」「いつものりんごじゃない」と気づき、食べてくれなくなりました。
そして、薬を混ぜていない寒天とりんごすら警戒するように・・・。
次に試したのは、動物病院で売っている投薬用チュールとシリンジを使う方法。
こちらも2回ほどは投薬できましたが、それ以降はシリンジを見るだけでブチ切れるようになったので断念しました。
次に試したのは、少量のウエットフードに混ぜること。ウエットフードは療法食ではなく、普通の総合栄養食です。
本来は、療法食のみで過ごすのが望ましいのですが、薬をのまないとストルバイト結晶が解けないので薬をのませることを優先し、少量の総合栄養食を食べ続けることを選択しました。
今現在はストルバイト結晶は出ていませんが、完全に療法食に切り替えることができていないので薬を継続しており、少量の総合栄養食に薬を混ぜて食べています。
「少量ってどのくらい?」というと、1食のカロリーのうち20~40%をウエットフードにしています。
ウエットフードは、薬のにおいを消すくらいの量が必要なことや冷蔵庫での保存期間を考えて20~40%という量にしています。
まぁ・・・これから書くんですが、やっぱり療法食を好んでは食べないので普通の総合栄養食で栄養を取ってほしいという気持ちもあります、飼い主的には・・・。
療法食を食べない
獣医さんから療法食を食べるよう指示があった場合、原則として、療法食と水以外は摂取しないことが望ましいとされています。
そうは言っても、相手が動物である以上そう簡単にはいきません。
我が家のふぅも、療法食は好んでは食べません。
よほどお腹が空いていれば最終的には食べる・・・というように見えます。
「食べてほしい飼い主」と「食べたくない犬」の攻防戦になるのですが、「よほどお腹が空いていれば最終的には食べるっぽい」ということが分かれば、飼い主としては「よほどお腹がすく状態」を作り「できるだけ療法食を食べてもらう」ようにします。
私が何をしたかというと、「おやつを細かくする」ことと「散歩の回数を増やす」ことです。
おやつを細かくする(おやつを減らす)
おやつは、療法食を食べ始めたのと同時に尿石症に配慮されたおやつに切り替えました。
そのおやつというのが、超小型犬には大きくてそのままではあげられないので、包丁で細かくしなければいけません。
おやつを切るときに「ちょっと小さいかな・・・小さすぎるかな・・・」くらい、小さいけれど数回カミカミしてのみ込むくらいに細かくするのです。
おやつ1粒が小さくなれば、今までと回数は変わらないくて食べる量が減るのでお腹が空きやすくなります。
現在、おやつは2種類食べていて、ロイヤルカナンのユリナリーS/Oはお肉系、QIX(キックス)のペティッツソフトトリーツは甘い系です。
ふぅは甘い系が好きなのでQIX(キックス)のペティッツソフトトリーツがお気に入りです。
散歩の回数を増やす(運動を増やす)
そして、「散歩の回数を増やす」ことは、次の「水をのまない」ことへもつながるのですが、体を動かすことも空腹に導く手段です。
人間は、なんとなくお腹が空いていなくてもごはんの時間になればなんとなく食べてしまうこともあると思いますが、犬はお腹が空いていなければ食べないし、好きな物じゃなければなおさら食べません・・・と思います、我が家のふぅを見ていると。
飼い主としては好きな物だけをたくさん食べさせてあげたい気持ちがあるのですが、ストルバイトの結晶が結石になったりすると本人のためにもならないので、普段はあまあますぎる飼い主も今回はちゃんとやろうとしています。
「人間だって毎食毎食食べたいものを食べているわけじゃない、ごはんなんて楽しみというより食べなきゃいけないもの、栄養をとるもの」と自分自身に言い聞かせながら継続しています。
そして、空腹に導く工夫をするようにしたら、療法食を食べることも増えてきました。
薬の問題もあるので完全に療法食に切り替えることは難しいと思いますが、療法食を食べることが増えたというだけでも進歩なので今のところ「これでよし」としています。
犬の数だけやり方はあると思うので、愛犬にあった方法を手探りで実践していくといいと思います。
水をのまない
「水分摂取が減って尿量が減ると尿が濃縮されるから尿中の成分が結晶化しやすくなるので、水分をとって尿を薄くしておしっこを出すことが大事・・・お水をいっぱいのませて」と言われても、素人ながら飼い主がその言葉の意味をなんとなく理解できても、犬に「水のんで!!」と言ってものんではくれないのです。
これもまた、自分がやるなら簡単だけど、愛犬にやらせるのは難しいですよね。
「それならば」と、飼い主は「どうしたらのんでくれるのか?」を考えました。
ふぅを観察していると、ふぅがよく水をのむのは運動したあとです。
のんびりしている時にはほぼのみません。
運動は家の中で遊ぶのでもいいのですが、ふぅは飼い主が遊びに誘っても自分の気分が乗らないときには全く遊びません。
逆に、ふぅが遊びたいときは飼い主は何をしていても遊ばなければいけません。
このような感じで全く飼い主の思い通りにはならないので、私は散歩の回数を増やしました。
前は1日1回20~30分くらいだったのですが、1日2回各15~20分くらいに変更しました。
帰宅後は水をよくのみます。
本当なら、1日中満遍なく水分をとるのが望ましいとは思うのですが、飼い主の思うようにはいきません。
とらないより、水分をとる回数が多少でも増えたらよいくらいの気持ちでいます。
あとは、水分摂取を増やす方法として「愛犬がどんな水を好むか?」を観察するのもいいと思います。
冷たい水が好きなのか、常温の水が好きなのかを観察して好みの水を提供するようにしたり・・・。
給水器がのみやすいのか、皿からのほうがのみやすいのか・・・などです。
さらに、今は給水器を設置している家がほとんどだと思いますが、他の場所にお皿に入れた水を置くなどして水分補給できる場所を増やして水にたどりやすくするのも効果的です。
ゲージの給水器の他に、よく寝ている場所などお気に入りポイントのそばにおいておくといいと思います。
我が家では、「運動する」「ふぅの好みの水を提供する(冷たいほうが好きみたい?)」「水分補給できる場所を増やす」ことで、水をのむことが増えたように思います。
まずはできることを取り組む
愛犬が病気になるとショックですよね。
私も、ストルバイトといっても結晶の段階なのにとてもショックでした。
しかも、患者は犬・・・飼い主の思った通りにはなりません。
飼い主としてはもちろん完璧な治療をしたいけれどそうはいかず・・・。
私は、自分の愛犬なのにやらなきゃいけないことができなくて何度の情けない気持ちになりました。
けれど、情けなさに満たされていても何も変わらないのです。
飼い主と愛犬の知恵比べというか根比べというか、「どうしたらできるだけ多くのことができるか?」を考えてきました。
「完璧には程遠いけれど、できることをする」という気持ちでやってきて、ストルバイトの結晶は消失しましたが、療法食での食事管理ができないので薬は継続でストルバイトとも長いお付き合いになりそうです。(胆泥症とも長いお付き合い中。)