犬なのに犬が苦手・・・。
犬と言えばフレンドリーなイメージがあると思いますが、人見知りの人がいるように犬見知りの犬もいます。
人に得意・不得意のことがあるように、犬にも得意・不得意はあります。
だから、犬見知りの犬がいることはおかしなことではありません。
犬が人と一緒に家の中で暮らすことが当たり前となった今、お互いにできるだけ快適な生活を送るために社会化の必要性が紹介されていたり、犬の幼稚園などもたくさん出てきました。
自分の愛犬が「犬が苦手な犬」になってしまった時、飼い主はいろいろ考えると思います。
「どうしてうちの子だけ犬が苦手になってしまったんだろう・・・?」
「社会化が足りなかったのかな・・・」
「私の育て方が悪かったんだろうか・・・?」
そして、できることなら他のわんちゃんと同じように「フレンドリーな犬になってほしい・・・」と思うこともあるのではないでしょうか?
けれども、その時に考えてほしいことがあります。
それは、「本当に克服する必要があるか?」ということです。
犬が苦手な犬が苦手意識を克服するには、犬と接する機会を増やさなければいけません。
しかし、犬が苦手な犬にとっては、犬と接する機会が増えること自体がストレスになることもあります。
特に、我が家の愛犬ふぅの場合は、犬と対面すると、日常生活では聞くことのないような悲鳴に近い高い声で鳴きながら暴れ・・・それは、パニックになっているように見えました。
何度かこのような様子を見て、私は「この子は無理に犬慣れさせる必要はない」と思うようになりました。
私自身には犬友への憧れもありましたが、そんなものは捨て、ふぅと静かにひっそり過ごす方を選びました。
散歩で他のわんちゃんに出会ってしまうと唸って威嚇するするかパニックになるので抱っこしてすれ違うようにしていました。
けれど、6才を過ぎた今、ふぅは自分の足で歩いてわんちゃんとすれ違うことができることが出てきたのです。
先にお話しした通り、私は犬慣れされるのを諦めましたし、問題が生じないように抱っこして他のわんちゃんとの接触は避けてきました。
つまり、特に犬慣れするための努力はしていないし、させていません。
やっていたことと言えば、抱っこですら犬を見ると唸ったり吠えて威嚇するふぅが、腕のなかで静かにしていられたら「えらいね!いい子だね!すごいね~!」と褒めていたことくらい。
では、なぜこのような変化が出てきたのかというと、思い当たるのは「加齢」と「散歩の回数を増やしたこと」が大きいのではないかと思います。
ふぅは落ち着くのが遅かった方だと思うのですが、最近、さらに落ち着きが増したなと思うことが増えてきました。
飼い主としては嬉しいかな、悲しいかな、いや悲しいな・・・年を取って落ち着きが増したのではないかと思います。
そして、ストルバイト結晶対策に飲水量を増やすため散歩の回数を増やしたら、当然ですが他のわんちゃんに出会う機会も増えたのです。
散歩回数を1回から2回に増やしてから1か月半くらいで「え?歩いて犬とすれ違った・・・」という変化が起き始めました。
まだスマートにはすれ違えず、「早く逃げたい」という気持ちが前面にでてグイグイ引っ張っていきますが。
我が家は犬見知り克服のためではなく飲水量増加のために犬と接する機会が増えたら、予期せず犬見知り克服の兆しが見え始めました。
このブログを読んでいる方は、犬見知りに悩む飼い主さんがほとんどだと思うのですが、もし愛犬の犬見知りに悩んでいて、愛犬が犬見知り克服にチャレンジできそうなら「ゆるっ」と取り組んでみるといいと思います。
初めから完璧になんてできませんし、飼い主の思い通りに進まないことも十分お分かりだと思います。
「いきなり見ず知らずの人のわんちゃんと接するのは怖い・・・」という方は、犬を飼っている知り合いに「犬慣れに付き合って!」とお願いするのもいいかもしれません。
犬を飼っている人は他の犬も好きな人が多いので、見ず知らずの人だとしても、こちらが吠えてしまったりしても「すみません!」と言えば「いいえ~」と返してくれることが多いですが、気になる人は知り合いを頼るのもいいと思います。
できなくても、思い通りに進まなくても、愛犬も自分も責めずにゆるっと取り組むくらいがおすすめです。